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RetroArch上のX68000エミュレータ(PX68K)の設定方法

f:id:pc_paw:20200620225345p:plainマルチエミュレータシステム RetroArch

はじめに

久々にエミュ環境を作ってみました

今回はX68000エミュレータ環境になります

既にインストール済みの環境をお持ちの場合は「X68000 BIOSの導入」からお読みください

  • Q4OSのインストール

エミュ環境向けOSとしてはRetroPieやLakka、RecalBoxなど専用のものがありますが、これらの配布イメージがEFI対応イメージになっており対象PCでは起動ができなかった為、Debianベースで軽いディストリビューション中からQ4OSを選択しました

 

インストール方法などは

Q4OS 4.0 Gemini testing…インストールから日本語入力! | | Report Hot Cafe

 などを参照してください

 

  • RetroArchのインストール

RetroArchとはマルチエミュレータシステムでシステムのフロントエンドとなります

OSや機種依存部分を統一しLibretroライブラリ上で提供される各種機能によりハードウェアを意識することなくエミュレータの実装ができます

エミュレータ部分はCoreと呼ばれRetroArchの統一したUI上で動作させることができます

様々なCoreがリリースされておりNESS、GBA、DS、WiiPSPPS2などのゲーム機からMSX、PC88、PC98、X1、X68000など様々なものがあります

 

 Linux上での詳しいインストール方法は

LinuxにRetroarchをインストールする方法

など参照してください

 

  • RetroArchの設定

インストール後、RetroArchを起動をすることで初回時にユーザーディレクトリに必要なファイルを作成し画面が立ち上がります

 

起動についてはショートカットアイコンまたはコマンドラインから

$ retroarch

で実行します

 

起動後、言語設定、Core(PX68K)のインストール、BIOSの設置を行います

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■言語設定

インストール環境によっては日本語になっていない為、日本語に変更します

Setting->User->Languageから変更可能です

 

Coreのインストール

色々なCoreがありますが、今回はSharp-X68000(PX68K)」を選択します

メインメニュー->コアをロード->コアをダウンロードからCoreの読み込みを行います

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その他の設定

設定メニューの中にはビデオやサウンド、メニューテーマの変更、キーボード、コントローラーの割り当て設定などが行えます

 

ノイズや動作不良などがなければ、ビデオやサウンドについては変更する必要はないと思います

 

メニューテーマについてはPS4風の「XMB」やシンプルな「ozone」などいくつかあります。

設定->ドライバ->メニューのドライバ から変更し再起動することで切り替え可能ですのでお好みでどうぞ

 

キーボードやコントローラーの割り当てについても設定->入力の各メニューから変更可能です

お好みで色々いじってみてください

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X68000環境の実行については別途BIOSファイルが必要になります

 

 PX68kの公式ドキュメント

Sharp - X68000 (PX68k) - Libretro Docs

を見てみると、システムディレクトリに「keropi」のフォルダを作って

iplrom.dat - X68000 BIOS

cgrom.dat - Font file

の2本の設置が必須とのこと

 

USBメモリFAT32)を用意し、Q4OS内のファイルマネージャーなどで操作します

USBメモリのファイルについては、PCにUSBを差し込むことで/media/XXXXX(USB名)にマウントされます)

 

今回の環境では、/home/user/snap/retroarch/413/がRetoroArchのシステムルートになっていますので、ここにkeropiのフォルダを作って上記の2本の.datファイルをコピーします

※ファイル名は小文字にしておく必要があります 

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BIOSの入手等については

無償公開されたシャープのソフトウェア - ソフトウェアライブラリ - X68000 LIBRARY

このあたりで詳しく説明があります

(フォントファイルについては実機から吸い出すか、疑似的に作成する必要があります

ググるといくつか記事がありますのでそれらを参考してみてください)

 

  • コンテンツ(ゲームなど)の起動方法

「コアをロード」からインストール済みのX68000のCore(PX68K)を読み込みし「コンテンツをロード」から(ゲームなどの)イメージの保管場所から読み込みします

自動的にコンテンツが再生(実行)されます

 

対応するイメージについては下記のものになります

  • .dim
  • .zip
  • .img
  • .d88
  • .88d
  • .hdm
  • .dup
  • .2hd
  • .xdf
  • .hdf
  • .cmd
  • .m3u

コンテンツの保管場所については好きなファルダに保存してください *1

  

2枚組のゲームなどで2FDD目の指定が必要な場合、「コアをロード」後、コンテンツを指定せずに「コアをスタート」することでPX68Kの設定画面が表示されます

この設定画面から各FDDの読み込みイメージファイルの指定を行ってください

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まとめ

思っていたよりも(今まで見たものより)まともに動作する印象です

UIのメニューからCoreの追加や設定変更ができるので意外と簡単に構築ができ気軽に遊べそうです

 

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*1:コンテンツの保管場所ですが、階層が深い位置だとSegment Faultでプログラムが異常終了してしまう事がありましたので/mediaや/home/userなどの直下がよいかも知れません